
駒の進路を作る突き捨て
図1
後手の矢倉に先手が棒銀で攻めた局面です。
ここで▲35歩は
△35同歩▲35同銀△34歩(図2)となります。
図2
失敗図
図2はこれ以上攻めが続かず
失敗です。
それでは、この場合どのように攻めると良いのでしょうか?
図3
正解▲24歩!
ここで先に▲24歩と銀の前の歩を突き捨てます。
突き捨ての歩
という手筋です。
図4
以下、
△24同歩▲35歩△35同歩▲35同銀△34歩となって図4
先ほどと違い、35の銀が24へ進むことができます。
以下、▲24銀△24同銀▲24同角△24同角▲24同飛車△23歩▲28飛車
という進行が予想され
先手は攻めの角銀を持ち駒にできたことで満足です。
歩を突き捨てて銀の進路をあらかじめ作るというテクニックでした。
持ち歩を活かす突き捨て
図5
相掛かり戦で、先手の手番です。
ここでも
▲35歩が突き捨ての手筋!
△35同歩▲33歩!
となって図6
図6
▲33歩は「たたきの歩」という手筋です。
このように「突き捨ての歩~たたきの歩」という
コンビネーションは度々出てきますので覚えておくと良いでしょう。
▲33歩に対し後手は処置に困ります。
△33同桂は▲34歩で駒損確定。
その他の駒で取るのも▲45桂で両取りをかけられ駒損します。
かといって△42金と逃げるのは
▲23飛車成りで先手好調です!
歩を突き捨てて持ち駒の歩の打ち場所を作るテクニックでした。