
中盤戦でよくみられる
大事な手筋をご紹介します。
この手筋を知らずにスルーしている級位者の方を多く見かけます。
ということは
この手筋を覚えたら
勝ちまくれる
という事です。
先手を取って好守逆転
図1
ここは先手の手番ですが
現局面は後手の△89飛車成りを防ぐ必要があります。
しかし▲87歩のような手では
相手に手番が渡り
△54角等の攻めを
継続され
苦しくなってしまいます。
こういうところは
豊富な持ち歩を活かして先手を取り
反撃に繋げます。
図2
図1から
▲85歩△同飛車▲86歩△同飛車▲87歩△76飛車▲77銀△74飛車
▲75歩△同飛車▲22歩△同金▲31角
で図2
受けながら飛車取りに歩を打ち捨て続けることで
自然な流れで反撃に転じる事ができ
結果
飛車・金両取りが決まりました。
先手を取ることで相手に手番を渡さない事がポイントでした。
先手を取ってピンチをチャンスに変える
図3
先手の手番ですが
現在先手玉にはかなりの危険が迫っており
△89角が厳しい狙いとして残っています。
この局面も受けが必要ですが
後手の美濃囲いが固く
ぬるい手では
勝つのは難しい局面です。
図4
一旦▲49歩と打ちます。
対して△36飛車成と銀を取って来れば
先手玉への脅威が緩和され
攻めに転じることができます。
そこで後手は△同飛車成と歩を取って図5へ
図5
△49飛車成▲59金寄りと
竜を叱りつけます。
この後、
△46竜なら▲47金で竜を捕獲
△38竜なら▲16角
△39竜なら▲17角で
竜取りと敵陣への攻めが同時に決まり
一気に優勢になります。
大駒をいったん近づけてから
当たりをかけて
逃げるしかない状況に追い込む。
当たりをかわす、逃げる、といった手は
極めて効率の悪い手です。
相手に効率の悪い手を指させるテクニックを覚えると
勝率がグッと上がります。
先手を取って激しく攻める
図6
後手の86にいる飛車や
53にいる金が極めて不安定な駒で
いかにも技がかかりそうな局面です。
しかし
ゆっくりしていると
陣形を立て直されてしまいます。
図7
▲82歩△同飛車▲83歩
で図7
桂取り~飛車取りに2歩を打ち捨てます。
図7から△同飛車なら
▲84歩で飛車先を押さえ
次に▲89飛車から8筋を突破します。
もどって図7から△52飛車なら
▲85桂と桂馬をさばき
▲73歩成りから
銀・桂を手持ちにする展開になれば
指しやすくなります。
以上
先手を取る
ということは
相手に効率の悪い手を指させて
自分は効率の良い手を指す
と言い換えることができます。
実戦で使いこなせると
とても将棋が楽しくなると思います。
※ここまでお読みいただき誠にありがとうございます。
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