
「定跡は覚えた方が良いですか?」とよく聞かれます。
アマチュアの高段者であれば必要だと思います。
私も、以前は必死に定跡を勉強し、定跡通を自負していた時期もありました。
でも~~~
定跡は日進月歩
ぼーっとしてると知識はすぐに古くなります。
定跡を勉強するということは日々知識をアップデートし続けなければならず、
仕事を持つアマチュアには勉強の為の時間がとれません。
ここでは、特に初段を目指す方にとっては定跡が不要であることについて解説します。
定跡覚えて弱くなる
- 本で手順を覚えてしまうと急所の局面で考えなくなる
- 定跡書にある手順は概ね最善手の連続で組み立てられるが、実戦では相手は悪手も指してくる。その時に定跡手順以外を知らないので対応できず逆に不利になる場合がある。
- 定跡に固執すると序盤中心の勉強が癖になり、中終盤の勉強がおろそかになる。
- 作戦や戦法だけで優劣が決まってしまうかのような錯覚に陥り、将棋観が狭くなる。
覚えた手順が実戦では出現しない
- 実戦では相手は定跡書にない悪手を指してくる。
- 悪手のとがめ方を知らないで定跡だけ勉強しても、実戦では役に立たない。
- 悪手はきちんととがめないと、好手化するという特徴がある。従って悪手をとがめられなければ逆に自分が不利になる。
「これにて良し!」の局面から勝ちきれない
- 定跡本で結論づけている局面は確かに有利な局面だが、そこから勝ちきるまではまだまだ長い道のりがある。
- 将棋の勝敗を決める急所は中盤から終盤にかけての局面に存在する。定跡書ではそこを扱っていない。
おわかりいただけましたでしょうか。
初段を目指す皆さんにお勧めするのは、
- 3手詰め~5手詰めの詰将棋を正しい方法でたくさん解く事
- 手筋を徹底的に覚える事
です。
上記2つの勉強をすれば、短期間で十分に強くなれると思います。
逆に言えば、定跡をうろ覚えしている相手はカモだということです。
☆最後に!
誤解が無いように最後に付け加えておきます!
「定跡は覚えてはいけない」と言っているわけではありません!
高段者を目指す!県代表になる!というような方には、強くお勧めします。
☆ここまでお読みいただき誠にありがとうございます。
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