
勝負の呼吸
藤井将棋の特徴に
厳しい当たりをかけられた瞬間に更に厳しく切り返す
という技があります。
これは他の勝負事や対戦競技などにも
通ずるテクニックです。
いくつかの事例を見てみましょう。
様々な競技における切り返しの例
ボクシング
有名な切り返し技に
カウンターパンチ
があります。
その中でも特に有効とされるのが
クロスカウンター
相手の渾身のパンチの瞬間を捉えお互いの腕をクロスさせて
死角からパンチを繰り出し一発で相手を仕留めます。
難易度が高く自分にもリスクある技です。
相撲・柔道
相撲の決まり手や柔道の捨て身技に
河津掛け
という技があります。
技が強力すぎて危ない為
柔道では禁じ手となっているようです。
相手が技をかけてきた瞬間に足をかけて反対方向へ倒す捨て身技です。
レスリングやサンボにも河津掛けという技があります。
相手の力を利用するので効果は絶大ですが
やはりリスクがある技と言えます。
ラグビー
ラグビーではボールキャリアに対するディフェンス側のタックルの場面で
上記のような対戦型スポーツと同様なテクニックが存在します。
オフロードパス
ボールキャリアが敵陣めがけて突進する際に
あえてタックルを受けての不安定な姿勢からパスを成功させ
より有効な攻撃を継続する高等テクニックです。
失敗のリスクが常にあり、
致命的なミスにつながりやすい為
ほとんどの指導者が選手に勧めてきませんでした。
しかし昨年のラグビーワールドカップで
日本代表チームは積極的にオフロードパスを多用し
見事に世界の強豪を撃破しベスト8進出の偉業を成し遂げました。
切り返しはなぜ有効か
上記の例に共通するのは
①相手が技をかけてきた瞬間にこちらも技をかける
②自分にもリスクがある
③難易度が高い
勝負では相手が警戒してがっちりと守る態勢の時は
なかなか技はかかりません。
しかし攻めかかる瞬間は無防備です。
この瞬間を捉えた攻撃は有効であると考えられます。
そしてリスクがあり難しい技は
使いこなす人が少ない為
相手も慣れていない、または予想していない可能性があります。
このような事から
カウンターパンチや河津掛け、オフロードパスは
有効な攻め手となるのです。
藤井棋聖の技
話を戻します。
実は藤井棋聖の切り返しのテクニックは
上記の切り返しの技と通ずるものがあると考えています。
個人的にですが
もっとも感じが近くしっくりくるのは
「河津掛け」
技の効果、リスクの大きさ、インパクト、等々から最も適当であり
藤井棋聖は将棋で「河津掛け」を仕掛けていると個人的には考えます。
「藤井掛け」
何度もこの技を仕掛けて
藤井棋聖は勝ち星を積み重ねてきました。
いくつかの例を↓で示しましたのでご参照下さい
https://www.facebook.com/foagurakanzo/
これらのような技が
今後たくさん見られると思います。
私はこの技を
「河津掛け」になぞらえて「藤井掛け」と命名しました。
皆さんも是非ネットの将棋番組等で
コメントに使ってくださいね!
「あ、藤井掛けだ」
「藤井掛けでたぁー!!」
「藤井掛け発動!!!」
と盛り上がりましょう!